臨床例−8 (白雲病/重症 90cm 紅白)
5月17日 親しくしている友人の美加茂さんから治せますか?と言う事で預か。、20年近い鯉暦の美加茂さんもこの様な症状は初めてとのこと(預かる時点で)。
写真 1
5月17日
午後6時、薬浴槽に放すまで5時間、温度、水合わせ2時間、車にゆられる事3時間、短時間で極端に悪化。
90cm近い大きな紅白、赤い所は小麦粉でも降りかけた様な色に(頭部は赤く見えますが胴体と同様です)。
写真 2
おかしな表現ですが大きな鱗,赤,白を問わず、一枚一枚が水ぶくれのように腫れあがり、とても鯉の肌のようではありません。
軽く考えて預かってきたものの、初めての症状なので、さすがに南天では駄目かなと言う気持ち。
写真 3
南天浴開始 (2台のカメラで撮っている為、日付けの文字が違います)薬浴槽は500リットル、乾燥南天0.05%=250gを30分煎じ塩0.5%=2.5sと共に水槽に入れる。
写真 4
南天浴を始めて、30分肌の水ぶくれ状態が一段とひどくなる、もう少ししたら、体全体から血が噴出すのでは?午後8時、飛び出し防止の網をかけて 本日終わりにする。
写真 5 6
18日朝、駄目を覚悟でハウスに行く、昨晩は底に沈んでいた鯉が水面に浮いている、やはり駄目かと思った瞬間、口がパクリ 、と動く生きている、しかも昨晩の鯉ではないかのように肌が綺麗になり、餌を欲しがる仕種さえ見せるが、この時点では、お互いに我慢をする。

19日、朝、少し白い所があるくらいで、大変な病気だった鯉のようではありません。本業が非常に忙しく写真撮影は出来ませんでした南天浴中の写真をうまく撮るのは大変な事です。

20日、昼、どの角度から見ても、悪い所が見つから無い為、完治と考えて、とりあえず我が池に放す。大きく綺麗な鯉が優優と泳ぐ姿は最高ですね。持ち主の美加茂さんに完治とのメールを送るが、美加茂さんはこの鯉が綺麗に治り泳いでいる姿を目視していない為か、当池で飼って下さい、との事、太腹〜〜・・・・あとで後悔・・・・失敗したなあ〜と考えた事でしょう。

後日、親しくさせて頂いている鯉やさんに写真を持ち込み意見を聞いたところ、この鯉は白雲病の重症魚のようだとのこと、普通このような状態になると駄目になっちゃうんじゃないかとのこと。