私のアクティブライフ 2016年
 その95 毎年の作業
 1月です。
1年掛かり趣味の作業が始まります。
 2月半ば
 我が家に来て数年の河津桜が咲き始めました。染井吉野などに比べると断トツに早い開花です。花の少ないこの季節に大きく色の濃い桜は素晴らしいです。
 桜が咲く頃 日当たりの良い所では 2時間も草むしりをしますとカゴ2つくらいは簡単に集まります。
ここで一度抜かないで2週間も放置して置いたら大変な事になります。
 4月半ば過ぎました。草は生え続きます。イタチごっこそのものです。
玉竜(竜のひげ)も植えて10年以上経ちます。玉竜がびっしり生えると草などのあまり生えません。常に緑色で見た目も綺麗です。
 昨年 今一気合が入らず看過していました。ところが良く見るとこの辺りには以前はない草でした。しつこく根を張り取り切れる範囲を大きく超えていました。仕方がないので除草剤で退治することにしました。気に入っている玉竜も円形脱毛症状態になってしまいました。
 単独で生え根が抜けないようなしぶとい草は ファイルなどに切り込みを入れて挟み込みピンポイントで除草剤をかけます。
 2年前から玉竜より密度の濃い上品な姫竜に植え替えを始めました。姫竜は生えそろうと密度が濃くなり草も玉竜より生えにくいそうです。
 玉竜と姫竜の違いです。大きさが随分違います。
 庭木なども徐々に手の掛からないようにして行くつもりです。池への立ち入りを制限するキャラの垣根です。
 狭い畑を囲います。まだ未完成です。
 金キャラの新芽の輝きは素晴らしいです。
年々体力もなくなります。庭木も手の掛からないものにして行くつもりですが人に任せられないのも問題です。手入れの前には弱った目でのノコギリの目立て 剪定ハサミの手入れもします。何事も準備が大変です。
高さがあり危険も伴います。
庭木も大きくするのは簡単ですが 小さくするのは難しい事です。
切り落とした枝は軽トラで町の処分場まで数回往復します。この様にかさばる枝も昔覚えた南京縛りでしっかり積み込めます。
柿も消毒が必要です。
庭の入り口にあるツゲの頭部が枯れてしまいましたのでツゲを抜きここに河津桜を植える事にしました。ここは狭く手入れも大変な所です。
桜は大きくなりやすく根なども地表近くに伸び塀を壊したり 道路の舗装を持ち上げたりします。その事も考え行動を始めます。河津桜は約1か月くらい咲き続きます。
 5月中旬 朝6時
 関越道を新潟方面に走り、大手型枠会社に向かいます。
   
 型枠会社に着きました。 私がほしいと考えている物を探し出してくれました。古くからの友人に感謝致します。
   
 洗浄すれば綺麗になります。錆などもなくしっかりした物です。

 高さ1,300mm 径1,100mmです。私一人では簡単には動かせません。亜鉛メッキで仕上げられていますので 簡単に錆びたりしません。私が考えている工作物にはこの材料は欠かせません 。 『コルゲートパイプ』と言います。

 1,300mmまで高さは必要としません。上部300mmを切り落とします。ジグソーで切断する事にしましたがジグソーの歯では中々切れません。

 丸のこに鋼鉄用の歯をつけて切り取ります。足腰が弱ったじい様には気合を入れなければならない危険な作業です。凄い音と火花が飛散り数分で切断できました。
 利用しなければスクラップですが、まだ役に立っていただきます。

 ステンレスの板を二重に張ります。底になる部分は中に巻き込む為に切り込みます。

 コルゲートパイプの中に加工したステンレスの板を張り強さと耐久性を確保します。

 切り取った部分をステンレスの上に組み込み更に強度を増します。厚さ3ミリの鉄板ですが簡単な道具では取り付けにも苦労します。

 完成に近づいて来ました。ボルトで固定する為に開けた穴に鉄板を固定するボルトには ローバルと言う亜鉛メッキを塗布して錆びるのを防ぎます。

 ボルトを固定する為に開けた穴の中心部は亜鉛メッキが塗布されていません。長い間にはここからサビて来ますので中心部にも丁寧にローバルを塗布します。

 ボルトも総て締め付けました。底の部分を整えれば完成です。
 ひっくり返すとこのような感じです。
 大きく強い植木鉢が完成しました。
 重機で庭まで運びます。
 このツゲを抜きここに植木鉢を埋め河津桜を植えます。
 コルゲートパイプとは液体を貯めたり流したりする為にカナダで開発されたそうです。
 福島原発事故で出た大量の汚染水もこのタンクに貯められているようです。

 中東の原油油田から積み出し港まで原油を運ぶパイプラインにも利用され、大きな送水管としても重宝されているそうです。

 6月10日
 酒と塩でツゲを清めます。
 普通は酒で(日本酒)で清めますが今回はワインで清めました。
 無事作業が終わるように自分も清めました。一人作業ですからこれもありです。
 長い間の付き合いでこの様な枡も随分あります。役に立つのは今回が初めてです。普段は邪魔な小銭入れです。
 ツゲに添えた言葉です。『長い間 庭を飾ってくれて有難う。色々な都合で切らせていただきます。ご勘弁を』
 いよいよ本作業を開始です。まずは玉竜の土留めを移動します。

 重機のパワーが十分引き出せるよう、排土板の下に角材を敷きます。これで重機は踏んばれ、パワーが発揮できます。

 抜くツゲをしっかり台付で固定します。
 エンジンの回転数を上げます。アームを操作しますと10センチくらい地面が持ち上がりました。
 さらにエンジンの回転数を上げますと太い根も切れてほぼ抜けました。ここに20年も植えておきましたから、根もしっかりしています。根も折れなければ後の作業が楽だったのですが。
 重機は大したものです。私が一人でこんな作業したら、抜き終わらないうちに私が駄目になります。
 ツゲを抜いた跡です。ここに大きな強い植木鉢を埋めます。
 穴も当然重機で掘ります。
 穴も簡単に掘れました。約1.5㎥土を掘りだしました。
 折れて抜けなかった太い根は私の最後のパワーで抜きました。大変な労働です。
 穴も掘り終わり、コルゲート製植木鉢が穴に向かいます。
 周りのブロックや植木などにも気を払い徐々に降します。
 収まりまりそうです。
 完全に収まりました。
 植木鉢の水平を取りここまでの作業は終わりです。

 抜いたツゲも利用できるところは利用する為きちんとした状態で保存します。今回は植える側を重視した為、この時期(梅雨)になってしまいましたが本当は植物が水を吸い上げない時期がベストでした。
 葉は町の施設で処分していただき、根や小枝は穴の中に戻しこれから植える木の栄養になっていただく為に埋め込みます。 

 根と小枝を小さく刻み土と共に埋め込みます。
 植木鉢には土を入れて水を流し込み、土をしっかり締めて地中を真空状態にします。
 桜を今まで植えていた植木鉢から取り出します。
凄い物です。桜の根には犬猫を思わせるような無数の毛根が生えています。

 何とか無事植え終わりましたと言いたいのですが、桜がやや傾いてしまいました。手を抜いて力づくでまっすぐにしようと強引に引っ張りました。地中でボキッという音がしました。まさかと思う出来事が起きたようです。

 ほとんどの植木や作物は接ぎ木されています。接ぎ木は花をたくさん咲かせ、実も早く立派なのを収穫する為にしっかりした根を持つ木(台木)に移植します。
 私の河津桜は山桜に接ぎ木されているそうです。この接ぎ木した上部を強い力で引っ張った為、ここが折れたものと思います。

 このままではやがて接ぎ木した部分から折れて河津桜は咲かずに台木の山桜が咲くようになります。
 河津桜ですから価値があります。花のない2月に濃い色の素晴らしい花が咲くから価値があります。

 折れたと思われる所に1mの鉄筋を打ち込み強い風が吹いても折れたと思われる部分をしっかり固定して河津桜を守ります。

 しっかり固定した根の周りに土を盛り上て河津桜の部分から根を出させ、強い風が吹いても土にしがみついて綺麗な花をと考えています。
 来年の開花はどうなりますか。