私のアクティブライフ 2014年
 その77 FRPについて
 FRPの使い方を問い合わせてくる方がいます。今回、簡単なFRPの作業をした所、親しい友人が作業中の写真が欲しいと頼まれましたので作ってみました。

 FRP作業で一般的に使うローラーです。1000円前後です。

 ガラスマットの中に入り込んだ空気を抜くのに使います。なくても良いですがそれなりの仕事をします。

 昨年の秋、震度4の直下型地震に私の池のお立ち台が襲われて浮いてしまいました。震度5弱の東日本大震災には耐えたのですが唯一コンクリでしっかり巻いていなかった為、他の石と縁が切れてしまいました。
約2㎡くらいですがFRPで固定しました。

 FRP作業には樹脂(溶剤)を塗るローラーが必要です。ホームセンターへローラーを購入に行きました。FRP関係の売り場には1000円前後のローラーが色々並べられています。
 過去の作業ではこの売りばからローラーを選んでいましたが少し離れた場所に安そうなローラーが並んでいました。ものは試しと一番安い1つ101円のローラーを2つ購入して来ました。驚いた事に私のような作業には十分使える事が判りました。次からはこれと決めました。

 FRP作業に使うガラスマットは発ガン性物質だと言われています。マスクはもちろんですが作業用不織布のつなぎを着て危険な物は作業している所から持ち出さないようにしています。身体に付くとちくちくします。
 以前からFRPの作業方法の問い合わせが来ています。今回の作業が終わった翌日親しい友人に偶然聞かれました。今回の作業は狭い範囲でしたから余裕で作業ができましたので池の水漏れで困っている方の為に簡単な写真で説明させて頂きます。

 必要な大きさのガラスマットを用意します。

 直したい所の汚れをサンドペーパー、ワイヤーブラシ、高圧洗浄機で綺麗にします。完全に乾かします。汚れ、水分があるとガラスマットは貼り付きません。

 ガラスマットを溶かし下地と一体化させるのにはポリエステル樹脂と硬化剤が必要です。

 樹脂と硬化剤を混ぜます。樹脂に対して硬化剤は1~2%を入れてすばやく混ぜ合わせます。この溶剤は気温が高い夏などは早く硬化してしまいます。たぶん一度経験すればわかります。

 溶剤が出来たら直す箇所にガラスマットをあてがい、ローラーで溶剤を塗ります。

 石の裏側(下の部分)などは溶剤を塗っていても垂れ下がって来ますが優しくローラーでなでていると貼り付いて行きます。

 石の裏側も貼り付きました。

 溶剤を塗っていくとガラスマットは徐々に透明になって行きます。ガラスマットの繊維がわかる状態ではFRPとしての力は発揮しません。必ず透明になるまで溶剤を塗り込んでガラスマットを溶かして下さい。
 白く見える所は空気が入っています。ローラーでなでていると空気は抜けてきます。

 一枚目を張った部分が硬化(べとべとしない)したら2枚目を貼ます。要領は1枚目と同じです。

 良いとは言えませんが。大きい石の凸の部分です。一枚目を貼った時に空気を抜き切れませんでしたが、ガラスマットは完全に溶けています。
 仮に水が出て来ても空気が入った部分以外の所はしっかり貼り付いていますので水は漏れません。このあと2枚3枚目と少しずつ大きいグラスマットを貼れば大丈夫です。この作業では3枚重ねで貼るようにしています。

 凸の部分です。完全に硬化したらサンドペーパーをかけます。この作業をする時は必ず手袋をして作業した所を優しくなでながらバリ(目では見えにくくい鋭くとがった突起物)を取っていきます。
 間違っても素手でなでてはいけません。大変痛い思いをします。

 バリが完全に取れたかどうかは素手で優しくなでて見るとわかります。すべすべです。

 この作業で使ったポリエステル樹脂と硬化剤ですが、ポリエステル樹脂は開封したら使い終わらないとプリンの様な状態になり使えなくなりますので使用量を考えて購入するべきです。
 又開封しなくても1年が目安とも言われています。購入する時はその辺りもチェックした方が良いと思います。硬化剤については密閉してあれば長期間使用できます。

 汚い写真で恐縮ですが説明させて頂きます。簡単に言えばシンナーのような物です。
 ローラーなど使い終わったらこの液で洗っておくと再使用できます。作業中の休憩時間なども使ったままではローラーに付いた樹脂は固まってしまい再使用は出来ません。小分けして浸けて置くと再使用できます。

 ガラスマットです。これについてはビニールの袋などに入れて置くと使用期限は無いようです。
 FRP用品はホームセンターなどでは少量に小分けされて販売されています。